この文書では、Adobe Photoshop での抽出フィルター機能の追加インストールについて説明。
PhotoshopCS4以降では標準で抽出ツールがなくなっている。
そもそも抽出フィルターの機能を詳しく理解していなかった。
抽出フィルターを使用すると、レイヤー上の描画オブジェクトから簡単に背景を消去することができる。
オブジェクトの抽出で、背景を透明な状態でエッジには背景からのカラーコンポ―ネントが含まれないので、縁取りがない状態で抽出できる。
あるバージョン以降のPhotoshopで抽出フィルターを使用する場合は、抽出フィルター機能をダウンロードしてインストールする必要がある。
抽出フィルターはCS4以降Photoshopから外されており、オプションのプラグインになっている。
以下の方法でWindows版のオプションプラグインをダウンロードして、インストールできる。
1.Photoshopを起動している場合は終了する。
2.http://www.adobe.com/support/downloads/detail.jsp?ftpID=4744
ページ内「Proceed to Download」をクリック。
3.英語サイトに切り替わるので、ページ内「Download Now」をクリック。
4.「ファイルのダウンロード」ダイアログボックスが表示。
「保存」ボタンをクリックし任意の場所にファイルを保存。
5.保存したプラグインの以下の場所を開き、「ExtraPlus.8BF」ファイルをコピー。
\\プラグイン(オプション)\<32-bit または64-bit>
6.別ウィンドウ、手順5.でコピーしたファイルを下の場所に貼り付け。
\\Program Files\
※アクセス許可を求めるウィンドウが表示される場合、「続行」ボタンをクリック。
7.Photoshopを起動し、フィルターメニューから「抽出」が表示されていれば正常にインストール完了。
【そして、抽出フィルターの使用方法】
1.Photoshopで開いた画像のレイヤーパネルで、抽出する対象オブジェクトレイヤーを選択。
※ 背景レイヤーを標準レイヤーに変更して編集します。
2.[フィルター]→[抽出] を選択。
抽出 ダイアログボックスが表示されるので、ツールオプションを設定。
3.ハイライトで描画オブジェクトとその背景の境界線をドラッグ。
塗りつぶしツールを選択し、保持したい領域を塗りつぶす。
4.「プレビュー」ボタンをクリックし、抽出したオブジェクトをプレビュー。
プレビュー結果でよければ「OK」をクリック、最終の抽出フィルターを適用。
レイヤー上で、抽出されたオブジェクトの外側や内側の抽出領域は消去され透明になります。
以下、ツールオプションの名称とその機能
▽ブラシサイズ
値入力かスライダーのドラッグで境界線マーカーツール幅を指定。
「ブラシサイズ」オプションは、消しゴム、クリーンアップおよび境界線修正ツールの幅を指定する際にも使用。
▽ハイライト
境界線マーカーツールで選択したオブジェクト周囲に表示されるハイライトのプリセットカラーオプションを選択するか、もしくは「その他」を選択し、ハイライトにカスタムカラーの指定。
▽塗りつぶし
塗りつぶしツールで覆った領域のプリセットカラーオプションの選択か、もしくは「その他」を選択しカスタムカラーを指定。
▽スマート境界線マーカー
鮮明な境界線ハイライトの場合にこのオプションを選択。 スマート境界線マーカーオプションのチェックを入れると、自動的に境界線を覆うのに適切な幅に調整してハイライトを適用できる。
▽テクスチャ画像
画像の前景か背景にテクスチャが多く含まれる場合に選択するオプション。
滑らか値を入力かスライダードラッグで値を調節。アウトラインの滑らかさを指定。ゼロに近いほど細部のぼやけを防ぐ。抽出結果にシャープ効果が見られる場合は、滑らかさ値を大きくし、次の抽出で効果を取り除くことが可能。
▽チャンネル
アルファチャンネルに保存された選択を元にハイライトする場合は、チャンネルメニューからアルファチャンネルを選択。
アルファチャンネルは、エッジ境界線の選択を元にしている。チャンネルを基準にハイライト修正した場合、メニュー内チャンネル名が「カスタム」に変わる。 「チャンネル」オプションを利用するには、画像にアルファチャンネルが含まれている必要がある。
▽描画色を強制
オブジェクトが複雑な場合や内部が鮮明でない場合、このオプションを選択し、境界線マーカーツールを選択、描画して抽出するオブジェクトのエッジを塗り分ける。